
「川口市赤山源長寺にある伊奈家頌徳碑は寛文13年(1673)に伊奈忠常が先祖の功績、特に始祖伊奈備前守忠次の功績を石碑に残すことで、子孫にその精神の継承を託すために建てられた石碑です。
江戸時代、代々筆頭代官として民生官の模範を示す誇り高い文章になっています。しかし、長文の漢文であり当時最高の教養人である林鵞峰が書いた文章は非常に難解であったので、当会でも翻訳したのですが不明なところが多く正確とは言い難いものでした。
この度翻訳をしていただいた薄井俊二氏は、埼玉大学の名誉教授で中国学を教鞭を執っていて、専門の漢文の知識を活かし埼玉県を中心に、漢文碑の採集翻刻と訳注作りの活動をしておられるそうです。まさに漢文のスペシャリストが翻訳したこの訳注書は故事や歴史背景、また微細に語句の注釈されてあり、非常に完成度の高い翻訳になっております。
多くの人に知ってもらいたいのでご本人承諾の上、PDFファイルにて公開させていただくことになりました。この機会に地元に偉人である伊奈家の精神に触れられることを期待します。
源長寺伊奈家頌徳碑碑文の訳注(PDF)
また、氏は自身のホームページで埼玉県の漢文石碑を多数翻訳されておりますので、ご興味のある方は下記サイトをご覧ください。↓